2014年02月03日

お墓の基礎に防湿シート!!

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節分を迎え、今年もじきに、春のお彼岸です。


昨年からの施工分も、いよいよ大詰めです。お彼岸までに完成予定の工事も

順調に推移してますので、慌てること無く、確実にこなして行きたいと思います。



 さて、昨年コラムに書かせて頂きました、「墓石の防湿シート」ですが、施工実績も

多くなり、今ではほとんどの施工で、防湿シートを敷設するまでになりました。

やはり、お客様の方で、当店の防湿シート敷設をご希望されるケースが多くなりました。

ただし、防湿シートが不向きな場合もありますので、なんでも敷けばいい、というもの

でもなく、やはり経験と実績がなければ、安易な敷設は避けたほうが良いと思います。



 3年程まえから考案し、試行錯誤を繰り返し、昨年から現場テストを得て、実際の

現場で、防湿シートの敷設を始めましたが、やはり雨上がり後の水ハケは、同じ石種で

比較しても早いのが確認できました。

また、吸水状態も少なくなってる事も確認できました。

あくまで、わたくしの経験上の判断ですが、確実に防湿シートの効果はあるようです。



 従来からの墓石工事では、「土に還す」目的のため、墓地面は土のままにする、

また、石張りはしない、コンクリートで地面に蓋をすることはダメ、という施工方法が

一般的でしたが、それは土葬の頃には、とてもよく理解できることで、当然、そのような

施工になるとおもいます。


でも、現在は「焼骨」であり、またお骨を納める部屋、カロートは墓石の特別な一部分であり、

当然、土に還すためカロート(納骨室)は、現在でも底は「土」のままです。

決してコンクリートを打ったりはしません。


でも、墓石デザインは、全面石張りがとても多くなって来ています。

デザイン墓の普及や、お墓のお手入れがし易いデザインが、それに拍車を掛けています。


そのような墓石デザインの場合、墓石の基礎もいわゆる「ベタ基礎」といわれる、全面

コンクリート打設の基礎を用いる場合が多く、「土に還す」ための場所、カロート室のみ

従来通りの施工をしてあげれば良いと、私は思います。


打設御.jpg


全面コンクリートを打つ基礎の水はけに関して、ご質問を受ける事もありますが、前回の防湿シート

コラムにも書かせて頂きましたが、地上での湿気や、雨などによる水分は、蒸発して乾いていきますが、

地下からの湿気は、絶え間なく上がってきます。



雨水など、地上部分での水分を、経験値や施工上の工夫で、対応しているケースもあるようですが、

その場合、個々の判断で、施工品質のバラ付きが出る事も考えられます。



基礎のコンクリートの水はけ、というより、基礎コンクリートへの湿気の吸水を、防湿シートにより

「遮断する事」が、もっとも効果のある「水はけ」になり、かつ、施工品質の均一化にも繋がるのでは、

ないでしょうか。


付け加えさせて頂きますが、全面石張りの場合や、また防草用のマサ土を敷設

した場合などにも、墓石材側からの吸水や雨水などを逃す為、その現場に適した水抜き穴などは設けます。




ここに防湿シートとコンクリートの吸湿に関するデータがあります。


・材料の透湿抵抗(m2hmmHg/g)・・数字が多いほど透湿性が無い
・厚み100mmのコンクリート・・・・69.9
・厚み25mmのモルタル・・・・・・ 32
・厚み12mmの合板・・・・・・・・23
・防湿シート・・・・・・・・・・170〜300

出典    住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫) 木造住宅工事仕様書(全国版)
      より抜粋 


データからしても、防湿シートの効果は、コンクリートとくらべて歴然としています。




温故知新ともいいます。

以前からの技術を継承し、また時代に沿った新しい工法を提供することで、より

皆様にとって「お墓」が身近な存在になればと、願っています。



ご閲覧ありがとうございました。   木村




posted by キムラです。 at 22:45| 愛知 ☀| Comment(0) | 施工 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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