2015年02月09日

新規御建立 愛知県新城市

 今回は、愛知県の新城市での墓石工事です。

集落墓地での工事ですが、公営墓地や新しく造営された民営墓地と違い、墓地の区画サイズが決まっていません。

はっきり言いますと、陣取り合戦の様に、それぞれの墓地区画が入り乱れている墓地が、多いようです。

永いなが〜い年月を経てきた結果なんでしょう。多分・・・。

こちらの現場は、そのような事もなく、ゆったりと区画が取られていました。

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そのような墓地工事で一番気を使うのが、「地盤」です。

古くからある集落墓地は、昔、土葬だった所もあり、柔らかい地盤の所が多くあります。

基礎を打つ際、根掘りをしますので、どのような地盤か判るため、その地盤に合わせた基礎打ちをする事になります。

今回の現場は、そのような柔らかい地盤ではなく、比較的しっかりとした地盤でした。

しかし、代々引き継がれていく、ご家族のシンボルとなる「お墓」ですので、万端整え、しっかりと基礎を打ちます。


 こちらの現場は、墓地面が全面石貼りではなく、従来の巻石による「外柵」でしたが、こちらにも当店オリジナル工法の「防湿シート」を敷設させて頂きました。


基礎コンクリートの配筋も、基礎コンクリートが、配筋の上下にしっかりとかぶる様に、配筋を中に浮かせます。

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鉄筋をなんでも入れれば良い、というものではなく、かぶりが浅かったり、鉄筋(配筋)がコンクリートからはみ出しているようだと、その鉄筋がサビて、いずれ破裂するでしょう。と言っても爆発するわけではなく、コンクリートの中で、錆びついて行くということです。



 常に新しいことにチャレンジし、良い事だと思ったら恐れず積極的に取り入れる。それは、以前からある工法や、知識の上に、更に一枚年輪が重なって行く事だと、私は、思います。


たとえそれが、とても薄い、オブラードのような年輪でも、続ける事が、今の私達の勤めではないでしょうか。




完成です。
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こちらもお墓開きまで、晒しを巻いて、しっかりと養生カバーを掛けて、その時を待ちます。
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ご閲覧頂きありがとうございました。   木村





posted by キムラです。 at 21:25| 愛知 ☁| Comment(0) | 施工 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年09月13日

集落墓地の改修工事:墓地の通路の階段設置

 以前から、色々と墓地整理に入っている墓地のお客様から、墓地前の通路が傾斜になっているので、
何か良い方法はないかとご相談を受けましたので、階段を一段設ける事にしました。

以前、通路が急勾配のため、階段を設置されたそうですが、その階段に連結するように新しく
一段追加します。
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当初は、通路の勾配に合わせて、薄くセメントを打つだけで良いとのお施主の案でしたが、応急工事では、
すぐ割れてきますし、どうせならと、お施主のご予算内で、しっかりとした階段を作ることを提案致しました。

同じ予算内で、どれだけお施主のご希望に沿う内容に近づけるか、私はいつもそこにポイントを置いて
お話を進めます。

色々な角度から提案することで、より良い工事内容になったり、またほんの少し、ご予算を追加して
頂くだけで、想像以上の仕上がりになったりする事はよくあります。

特に、「お墓」に関しては、「提案営業」が大切だと、私は思っています。



ご閲覧、ありがとうございました。   木村




posted by キムラです。 at 23:04| Comment(0) | 施工 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年09月10日

お墓の緊急工事!:墓地の地盤改良工事

 今年は、本当に天気の安定しない年だと思います。
各地で集中豪雨が頻発し、朝、快晴だと思っていたら、午後から土砂降り、なんていうことも多々ありました。

 私の地元でも、40年〜50年ぶりとかの大雨に見まわれ、その雨に墓地の砂が流され、墓石が傾くという
被害がありました。

墓地の管理人さんから連絡を受け、現場に出向くとそれはかなり厳しい状況で、また、その墓地も古くからの墓地でとても広く、当店施工の墓石では無いのですが、緊急を要するため、
かなりの難工事が予想されましたが、そこは職人魂で、立派に再建立させて頂くことをお約束しました。

しかし、墓石本体は多少の傷は見受けられたものの、大きな破損はなく、また石材も、今では貴重品の
「岡崎の青石」で製作されていましたので、墓石そのものは再建立すること、既設外柵は撤去し、
新しく新設する事、などを打ち合わせし、現場入りとなりました。

基礎打ちから始まりますが、やはり心配は的中し、元々粘土質な墓地で、基礎打ちのために根切りを60cm
から70cmほどしましたが、地固めのためにランマという圧接機で地面を打つと、どんどん
水が滲み出てきて、ぬかるむ一方です。

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通常の基礎ではダメだと判断し、地盤改良する事にしました。


重機で1m程掘り下げ、地中の土の総入れ替えをしました。

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なんとか強固な基礎を打つことが出来、一安心です。


後は、外柵を新設し、墓石を再建立、そして花筒も新設したりと、色々手を加え、無事、完成となりました。

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新しい墓地は、全体的に低めに設計しましたので、もう雨で砂を持っていかれる事はないと思います。

大切なお墓です。これからも末永く見守って頂けることでしょう。



ご閲覧、ありがとうございました。  木村






posted by キムラです。 at 23:13| Comment(0) | 施工 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年09月03日

大切なお墓を守る画期的な基礎施工 防湿シート!!

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 墓石に防湿シート?


えっ、と思われる方がほとんどだと思いますが、住宅の基礎コンクリートの下(もしくは捨てコンの下、また

は上)に、地中からの湿気を防ぐために防湿用のシートを敷設しますが、

これは一般住宅建設時に使われる工法で、これを墓石の基礎にも採用しようという試みです。



実は、当店への質問や相談に、石材の吸水に関する事柄がとても多く、

一般の方々の墓石選びの一つの基準になっていることは、間違いのないことで、

かつ、一番心配されていることだと常々感じておりました。



私も、施工後の墓石を年二回ほど毎年点検しているのですが、晴天が続いていても

墓石の接地面や、外柵の接地面に吸水の後が長く残っている事があります。

そうです、地中からの湿気を石が吸い込んでいるんですね。



地上に出ている部分は、雨などで濡れても雨が上がれば、わずかに吸水した部分も

いずれ蒸発して乾きます。

しかし、地下からの湿気は絶えず上がってくるので、乾く事がありません。

この問題は、以前から対策を考えていましたが、防湿シートを敷設したら

どうか、と対策を考案し、建築士や大工の棟梁などにも相談し、施工上の注意点を

考慮しながら、施工テストを繰り返し、墓石基礎への防湿シート敷設を実行することにしました。

実際、私自身の目で防湿シートを敷設した基礎の現場を確認しましたが、雨上がりの吸水は、

明らかに違っていました。



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 墓石の才単価公開の時も、賛否両論、色々なご意見を頂きましたが、

しかし、現在では墓石の価格公開は当たり前になっています。


今回の、墓石基礎防湿シート敷設は、たぶん初めての試みだと思いますので、

また、色々なご意見がお聞きできると思います。


でも、大切な墓石のためには間違いなく良い事ですので、御理解いただける

施主には是非お勧めして行きたいと思っています。





ご閲覧有難うございました。   木村



posted by キムラです。 at 17:23| 愛知 ☀| Comment(0) | 施工 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年08月09日

お墓の雑草防止に抜群の効果!:墓石リフォーム最終段階に入ります。

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 外柵の完成です。

上の写真を見てお分かり頂けると思いますが、最近は墓地面にコンクリートを薄く打つ事が多くなりました。

やはり、お墓のお手入れがしやすくなるようにとのご要望が多いので、「お墓」の本来の意味もご説明した上で、ご了解頂いたお施主には、コンクリートを打ちます。(こちらは無料)
でも、少し抵抗があると見受けられた時は、防草機能のある真砂土を使用します。(こちらは有料。効果は有限)

私個人としては、墓石ご建立後のアフターサービスに出向く度に、雑草が多く生えている隣地の墓所を見て、「あ〜もったいない。こんな立派なお墓なのに・・・。」と、思うことがよくありますので、度々お墓参りに行くことが出来ない状況であれば、墓地面にコンクリートを打つことで、雑草も生えなくなりますから、結果、お墓参りに行きやすくなると思います。

ただし、ケースバイケースですけど・・・。

次回は、いよいよ完成報告です。



ご閲覧ありがとうございました。


posted by キムラです。 at 23:07| Comment(0) | 施工 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年08月07日

お墓のリフォーム:墓石外柵の設置です。贅沢ですが外柵にアーバングレー(インド産)採用

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 基礎の養生も終了し、外柵の設置に入りました。

各部材を水平を出しながら据え置き、各部材の結合部をしっかりと固定し、連結します。
また、結合部の目地部(2mm〜3mm程の隙間)には、表側だけでなく、裏側も今の段階でしっかりとコーキングを打ちます。後からでは出来ませんから・・・。(見えない墓石工事のポイントですね!)

後は、外柵の内側に根砂利、真砂土を敷設し、墓石本体の移設となります。

ここまで、なんの問題もなく進んで来てます。感謝。


 ご閲覧ありがとうございました。


posted by キムラです。 at 23:08| Comment(0) | 施工 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年07月28日

お墓のリフォーム:基礎打ちのための根掘り作業、根切り作業

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 先日の、移設工事の基礎工事に入りました。
前回の日記(6/8分)にも書きましたが、墓地面がそのまま山の法面の様になってますので、基礎が平均的に厚く打てるように、出来る限り深く根堀をします。また。竹がとても多く、やはり根がかなり回っておりました。根掘りとあわせて、根切りもし、第一段階は、無事完了です。

地盤も深いところは粘土質でしたが、思ったより水はけも良かったので、通常より厚めに根砂利を敷き詰めて基礎打ちに入ります。



ご閲覧ありがとうございました。

posted by キムラです。 at 21:25| Comment(0) | 施工 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年02月03日

お墓の基礎に防湿シート!!

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節分を迎え、今年もじきに、春のお彼岸です。


昨年からの施工分も、いよいよ大詰めです。お彼岸までに完成予定の工事も

順調に推移してますので、慌てること無く、確実にこなして行きたいと思います。



 さて、昨年コラムに書かせて頂きました、「墓石の防湿シート」ですが、施工実績も

多くなり、今ではほとんどの施工で、防湿シートを敷設するまでになりました。

やはり、お客様の方で、当店の防湿シート敷設をご希望されるケースが多くなりました。

ただし、防湿シートが不向きな場合もありますので、なんでも敷けばいい、というもの

でもなく、やはり経験と実績がなければ、安易な敷設は避けたほうが良いと思います。



 3年程まえから考案し、試行錯誤を繰り返し、昨年から現場テストを得て、実際の

現場で、防湿シートの敷設を始めましたが、やはり雨上がり後の水ハケは、同じ石種で

比較しても早いのが確認できました。

また、吸水状態も少なくなってる事も確認できました。

あくまで、わたくしの経験上の判断ですが、確実に防湿シートの効果はあるようです。



 従来からの墓石工事では、「土に還す」目的のため、墓地面は土のままにする、

また、石張りはしない、コンクリートで地面に蓋をすることはダメ、という施工方法が

一般的でしたが、それは土葬の頃には、とてもよく理解できることで、当然、そのような

施工になるとおもいます。


でも、現在は「焼骨」であり、またお骨を納める部屋、カロートは墓石の特別な一部分であり、

当然、土に還すためカロート(納骨室)は、現在でも底は「土」のままです。

決してコンクリートを打ったりはしません。


でも、墓石デザインは、全面石張りがとても多くなって来ています。

デザイン墓の普及や、お墓のお手入れがし易いデザインが、それに拍車を掛けています。


そのような墓石デザインの場合、墓石の基礎もいわゆる「ベタ基礎」といわれる、全面

コンクリート打設の基礎を用いる場合が多く、「土に還す」ための場所、カロート室のみ

従来通りの施工をしてあげれば良いと、私は思います。


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全面コンクリートを打つ基礎の水はけに関して、ご質問を受ける事もありますが、前回の防湿シート

コラムにも書かせて頂きましたが、地上での湿気や、雨などによる水分は、蒸発して乾いていきますが、

地下からの湿気は、絶え間なく上がってきます。



雨水など、地上部分での水分を、経験値や施工上の工夫で、対応しているケースもあるようですが、

その場合、個々の判断で、施工品質のバラ付きが出る事も考えられます。



基礎のコンクリートの水はけ、というより、基礎コンクリートへの湿気の吸水を、防湿シートにより

「遮断する事」が、もっとも効果のある「水はけ」になり、かつ、施工品質の均一化にも繋がるのでは、

ないでしょうか。


付け加えさせて頂きますが、全面石張りの場合や、また防草用のマサ土を敷設

した場合などにも、墓石材側からの吸水や雨水などを逃す為、その現場に適した水抜き穴などは設けます。




ここに防湿シートとコンクリートの吸湿に関するデータがあります。


・材料の透湿抵抗(m2hmmHg/g)・・数字が多いほど透湿性が無い
・厚み100mmのコンクリート・・・・69.9
・厚み25mmのモルタル・・・・・・ 32
・厚み12mmの合板・・・・・・・・23
・防湿シート・・・・・・・・・・170〜300

出典    住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫) 木造住宅工事仕様書(全国版)
      より抜粋 


データからしても、防湿シートの効果は、コンクリートとくらべて歴然としています。




温故知新ともいいます。

以前からの技術を継承し、また時代に沿った新しい工法を提供することで、より

皆様にとって「お墓」が身近な存在になればと、願っています。



ご閲覧ありがとうございました。   木村




posted by キムラです。 at 22:45| 愛知 ☀| Comment(0) | 施工 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする